むくみと漢方
2025.02.18
むくみとは
□アルコールを飲んだ次の日の朝、起きたら顔がむくんでいる
□長時間の立仕事や夕方になると足がパンパン、靴や指輪がきつくなるなど
排出されるべき水分が体にたまると、むくみが起きます。
下半身やまぶたなどがふくれて、だるくなることが多く、
よく冷えを併発します。
朝や夕方など短時間ではなく、長く症状が続くと
腎臓の病気の可能性も。
いずれにしても症状は人それぞれ、原因も色々と考えられます。
漢方でいうむくみ
体の中の水分が偏ったり滞ったりする「水毒(すいどく)」の状態です。
余分な水分が溜まっている場合と、反対に水分が不足している場合がありますが
たいていは過剰であることが多いです。これを特に「水滞」と言います。
また水分が滞っているところによって症状は異なります。
なお、むくみの原因となる水分は、血液中の水分が血管から外にしみ出したもの。
特定の場所の皮膚や筋肉など、細胞の周りに溜まることで、むくみの状態になります。
むくみの原因

水毒ではむくむだけでなく、
□頭が痛い □鼻水が出る □気持ち悪くなる □めまいがする
□下痢っぽい □カラダが重だるいという症状も現れます。
天気の影響を受けやすく、気圧が変わると体調が悪くなるという人も水毒が関係しているといわれています。
水分代謝にかかわる「腎」の機能が低下して、余分な水分を尿として排出できなくなり、むくみが生じます。
1.冷え
身体が冷えることで血流が悪化し、水分の巡りが滞るため、むくみが生じやすくなります。
健康な状態では、水分がリンパ管を通り全身を回ります。
しかし、身体が冷えると水分がリンパ管や血液中から漏れ出してたまることで、むくみが生じてしまうのです。
また冷えると身体の代謝機能が低下し、体内の水分がスムーズに排出されなくなるのも原因のひとつです。
これにより体内の余分な水分が滞り、むくみが発生しやすくなります。
2.運動不足
運動不足は、血液やリンパ液の流れを悪くし、水分が滞りやすくなります。
また、筋肉量が減ると代謝が低下し、水分代謝も悪化します。
運動は、血液やリンパ液の循環を促進し、余分な水分を排出する効果があります。
特に下半身の筋肉を鍛えることは、むくみに効果的です。
3.睡眠不足
睡眠不足に陥ると、自律神経の乱れから心臓などの内臓機能が低下しやすくなります。
その結果、血流が悪化して血液中の水分や老廃物が溜まりやすくなり、むくみが生じます。
適切な睡眠時間は、年齢や体質などにもよりますが、1日6~8時間が目安と言われています。
そのため、足や顔などのむくみが気になる方は、睡眠不足が原因でないか疑ってください。
4.姿勢の悪さ
姿勢が悪いと血行が悪くなり、手や足など先端まで血液が循環しにくくなるため
冷えが起こりやすくなります。
また、リンパの流れも悪くなるため、むくみが生じやすくなります。
ふくらはぎは“第2の心臓”と呼ばれ、下半身の血液を心臓に送る『筋肉ポンプ』の役割を果たしています。
立ち仕事やデスクワークなどで長時間同じ姿勢を続けていると、ふくらはぎの動きが制限され
筋肉の収縮で血液を心臓まで戻す機能がうまくはたらかなくなってしまいます。
そのため、長時間同じ姿勢を続けていると血流が悪くなり、むくみが生じやすくなると考えられています。
5.ストレスによる影響
精神的なストレスによって自律神経が乱れると、ストレスホルモンであるコルチゾールが分泌され
血管とリンパ管の間の水分(間質液)の出し入れの働きを低下させます。
その結果、血管とリンパ管の相互を行き来する間質液がもれ出しやすくなったり
間質液を回収しづらくなってしまいます。
つまり、ストレスによって、むくみが発生してしまうことがわかりました。
6.女性特有の原因
生理前に、全身や顔がむくむという方もいます。この原因の多くは、女性ホルモンが関係しています。
排卵後に分泌量が多くなるプロゲステロンは妊娠を助けるホルモンでもあり
妊娠した状態を安定させるために水分を体の中に溜め込むというはたらきがあります。
この影響により、生理前にむくみが生じやすくなり、ときには体重が増える人もいるようです。
また、更年期女性特有のむくみの原因として、女性ホルモンの低下があげられます。
エストロゲンという女性ホルモンには、脂肪の蓄積を抑えたり、水分の排泄を促したりするはたらきがあります。
しかし、更年期となる40代を境にエストロゲンの減少が始まり、水分の代謝が低い状態となってしまうのです。
むくみ対策
□日常生活
1.立ち仕事などで足がむくんでしまう人は、寝るときに足を高くして眠ると
たまった水分が流れてむくみを解消する効果があります。
2.湯船に浸かってしっかり体を温めることで
血流が促進されたり、水圧によって滞った水分が流れるなどして、むくみの改善につながります。
湯船に浸かった方がもちろん良いのですが、足湯でもしっかりと温め
足首から上に向かってふくらはぎをマッサージすると効果的です。
①温度はぬるめ(熱い湯につかると末梢の血管が収縮し血液の流れが悪くなります)。
②湯量は少なめ(水圧効果を利用するには全身がお湯につかるより、湯量が少なめの半身浴がより効果的です)。
③マッサージしながらゆっくりつかる(下から上へと足をゆっくりさする程度でOK)
入浴剤を使ってより効果的に。
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よりからだの芯まで温まり、血行を促進し発汗も促します。
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3.足首を冷やさないようにレッグウォーマーなどを使って冷やさないよう工夫してください。
4.運動やストレッチ
少し動かす、少し歩く、土踏まずを親指で押すなどのほか、軽くストレッチをしたり、ウォーキングをしたり
血流を良くして体が温まるような適度な運動を心がけましょう。
またスクワットはしゃがんで立ち上がる動作を繰り返すため、股関節を動かします。
股関節周りには太い血管やリンパ節があるため、スクワットで動かすことによって血液やリンパが流れやすくなるのです。 血流が良くなることで冷えの改善につながったり、老廃物が溜まりにくくなってむくみの解消にもつながります。
□食養生
1.とうもろこしのひげ茶
とうもろこしのひげには利尿作用があり、腎機能の改善に抜群な効果を発揮します。
また、むくみ解消だけでなく、便秘や高血圧、動脈硬化などの改善にもなるので、煎じて
毎日のお茶代わりに飲みましょう。
〈作り方〉
1.とうもろこしのひげを沸騰したお湯に入れてさっとゆでてから取り出し
乾燥させます。しっかり乾燥したら、お茶パックに入れて煎じてお茶に。
市販のものもありますのでぜひ活用してみてください。
2.黒豆、小豆
黒豆や小豆も利尿作用がある食材です。
煮汁に成分が溶けだしているので
煮豆は汁も一緒に食べましょう。
また煮汁でご飯を炊くのもオススメです。
3.はとむぎ
はとむぎには胃腸のはたらじゅを高める作用や
利尿効果があります。煎じてお茶として飲んだり
かたくゆでて米にまぜて炊き、はとむぎご飯でも。
漢方薬
□防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
汗かきで疲れやすい人に。
下半身のむくみに効果的。汗かきで疲れやすく、色白で太りぎみの人に向く処方です。
水の巡りを改善して、むくみを改善するだけでなく、疲れや関節の腫れ、痛みを和らげます。
□五苓散(ごれいさん)
尿量が少ない「水毒」タイプに。
のどが渇き、尿量が少ないタイプの人に効果的。水の巡りを改善し、利尿作用を高めて余分な水分を取り除きます。
むくみだけでなく、吐き気や下痢、めまい、頭痛などにも有効です。
□当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
痩せ気味で体力のない人に。
体の老廃物を体外に排出し、また脂質の代謝を活発にして余分な脂肪を分解・燃焼することで余分な脂肪を減らします。 zおよそ2週間から1ヶ月程度で、排尿量が増えたり、むくみが軽くなったりといった改善効果があらわれると考えられます。 余分な水分を取り除くことでむくみ、足腰の冷え症を治します。
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